僕の生存日記   第2話:彼女は二重人格

 僕は『川野辺 葉乃』。『神成 躍人』、『千羽 緋路』、『黒井 姫』、どうせみーんな変な人。

「よし!一人新部員見つかったな!そっちの小娘も入れや!」
「あたしは遠慮しとく。パスパス」
 ヤクザの脅しにも屈せず、あっさりと答える早瀬さん。ちょっと尊敬……
「んだとぉ……」
 切れそうなヤクザを無視して、早瀬さんは黒井さんに、
「じゃあ部活あるんなら先帰るね!また明日!」
 そう告げて帰って行った。あの勇気が羨ましい。

「葉乃!!!!」
「げ……せ、千羽……」
 入れ替わりに、突然、廊下側の窓から千羽が顔を覗かせた。
「ど、どうしたんだ?急に?」
 ていうか、実際のところ……今はあまり会いたくなかったなぁ(汗)この間の返事もしてないし……
「『どうしたんだ』って、つれないなぁ」

 へ?


「愛しの葉乃に会いに」


 ぶほっ!!!!

 予想外のセリフに、僕は思いっきり吹き出した。こいつ、恥ずかしげもなく……
「何だ何だ。川野辺君。誰だこいつぁ?」
「あ、『千羽 緋路』と言います。先輩のことは葉乃から聞いてます」
 ヤクザの質問にさらりと返事。
 ちょっとちょっと千羽よ。まだ僕は返事してないけど、どうするつもりなんだ。

「部活の入部なら僕もしますよ」


 な、何ぃ――――――――!!!!????


「ち、ちょっと千羽……!」
 振り返った千羽の表情は……なんとも黒い笑顔だった……


 ――――まさか。まさかまさか、こいつ。「入部したんだから付き合えよ☆」とか言う気じゃ……



「葉乃〜♪これからもずっと一緒だな♪」





「イヤああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」