馬鹿にする少年
昔々、ある所に、いつも他人を馬鹿にした物言いをする少年がいました。
「おい。へちゃむくれ! お前の顔は人間か?」
「おいおい。その太った体に短い足。よくまぁ表歩いてて恥ずかしくないもんだなぁ」
そう言われた皆は少年から離れていきました。
そんなある日、一人の少年が彼に近付いてきました。
久しぶりに馬鹿に出来る獲物が来たぞ。しかもなんて上物なんだ! 少年は思い、いっぱい悪口を言いました。
「何だお前、その顔は! 今までに見た事ないくらいに醜いな! しかもその体付きも気持ち悪い。そんなんでよく生きていられるなぁ!」
少年は思う存分悪口を言い、とても良い気分になりました。
しかし、悪口を言われた少年も、気持ち良さそうな顔をして笑っています。
なぜなら彼の名は『鏡』。
少年は、自分自身の醜い姿を馬鹿にして笑っていたのでした。
後書です。
今回のテーマは『童話』。子供が読めるためになるお話……を目指したり目指してなかったり。いや、童話って子供にこういうことをしたらダメとか、こうすればこうなるから良いんだよ。みたいな勉強になるじゃないですかね?
しかし、へちゃむくれって……。
そしてとても短いな。
昔々、ある所に、いつも他人を馬鹿にした物言いをする少年がいました。
「おい。へちゃむくれ! お前の顔は人間か?」
「おいおい。その太った体に短い足。よくまぁ表歩いてて恥ずかしくないもんだなぁ」
そう言われた皆は少年から離れていきました。
そんなある日、一人の少年が彼に近付いてきました。
久しぶりに馬鹿に出来る獲物が来たぞ。しかもなんて上物なんだ! 少年は思い、いっぱい悪口を言いました。
「何だお前、その顔は! 今までに見た事ないくらいに醜いな! しかもその体付きも気持ち悪い。そんなんでよく生きていられるなぁ!」
少年は思う存分悪口を言い、とても良い気分になりました。
しかし、悪口を言われた少年も、気持ち良さそうな顔をして笑っています。
なぜなら彼の名は『鏡』。
少年は、自分自身の醜い姿を馬鹿にして笑っていたのでした。
後書です。
今回のテーマは『童話』。子供が読めるためになるお話……を目指したり目指してなかったり。いや、童話って子供にこういうことをしたらダメとか、こうすればこうなるから良いんだよ。みたいな勉強になるじゃないですかね?
しかし、へちゃむくれって……。
そしてとても短いな。
――――2008/02/24 川柳えむ