ミス研日誌   20XX年 7月 第3週目

20XX/ 7/13 (月)
記帳:あおやぎ
 来いと呼ばれたから来てみれば、なんだこれは。
 夢だ夢だ夢だ
出席:部長ドクロ、青柳 皇海、白川 玲音(青柳くんが逃げてしまったので出席はドクロ記帳)

20XX/ 7/14 (火)
うーむ
記帳:部長ドクロ
 昨日の出来事を書こう。

 ……せっかく緑川にモノノケを出してもらったのだがな。
 青柳くんは驚いて逃げてしまった。
 このモノノケだってたいしたものではない。見た目だって、丸くて、まるで水饅頭のようだ。こんなモノノケがそんなに強いわけがないだろうに。
 困ったものだな。どうしたものか。
出席:部長ドクロ、白川 玲音

20XX/ 7/15 (水)
月曜日の詳細をもう少し
記帳:白川 玲音
 月曜日のことです。
 私が部室に入るのと入れ違いに、中から知らない人が出てきました。
 部長に今のは誰かを尋ねようと、中を覗いたところ――部室はとんでもないことになっていました。
 半透明の丸い物体が、部室の中にたくさん蠢いていたのです。
 驚いて部長に聞くと、これは、彼が青柳先輩のために出したものだと言います。正確には、先ほど出ていった方――緑山清司さんが(どうやってかは知りませんが)出した『モノノケ』だそうです。
 害はないとのことでしたので、怯えながらも――そっと触ってみました。
 ……ぷにぷにしてて気持ちいい。そして……よく見るとカワイイ……。
 私が触ったのは、(モノノケさんにはいろいろな色の子がいたのですが)ピンクの半透明な子。よく見ると、小豆のような目と、小さな口がありました。
 撫でてあげると、気持ちよさそうに目を細めます。
 そんなモノノケさん達も、翌日にはいなくなってしまっていました。少し残念です。

 青柳先輩。部長は、不思議事件を起こせば青柳先輩が来てくれると信じて――青柳先輩のためを思って、モノノケさんを出したんです。
 部長の気持ち、わかってあげてほしいです。
出席:黒崎 大和、白川 玲音

20XX/ 7/16 (木)
ぬぬぬ。
記帳:部長ドクロ
 青柳くんはいつになったらやってくるのだろうか……。
出席:部長ドクロ、白川 玲音

20XX/ 7/17 (金)
あの……
記帳:白川 玲音
 私が青柳先輩を説得してきます。
 だから、部長は待っていてください。
 来週には一緒に来れるようにしたいと思います。よろしくお願いします。
出席:黒崎 大和、白川 玲音