グローリ・ワーカ   第5章:ペンダント

「ここが、新しい町……」
 5人と1匹が辿り着いた次の町はペリクルム。
 5人は町の様子をぼーっと見ていた。
「ほえー……ここがペリクルム……」
「冒険者がいっぱいいるな……」
 そう。その町には何故だか冒険者が大勢いた。
「ルクスの町とは正反対だね」
 冒険者達はどこか一箇所へと向かっているようだ。
「どこ行くんだろう?」
「それにしても、なーんか…ムキムキって感じでやだなー」
 マニュアの突然のセリフに、ティルが怪訝そうな顔で訊く。
「ムキムキって何よ…君…」
「こーんな感じ」
 そう答えて、マニュアは変なポーズを決めた。
「マッチョとかボディービル…」
「そうそう」
「マニュアちゃん……」
「ムキムキッ!ムキムキッ!!」
 ティルは呆れて見ている。マニュアはポーズを決めている!
「ねぇ。そんなことより…あれを見て!」
「えっ!?」
 皆、アリスの指差す方を見る。
「そんなことより…って」
 マニュアはショックを受けているようだが、そんなものは無視である。
 アリスの指差した先に見えるものは――
 ドドドドドド……
「もしや…」
「何度目だよ、このパターン!?」
 何度目だろうねぇ?
「おっ!あそこにも冒険者がいる!」
「よしっ!あの方々に頼もう!」
「だが、子供の集団では…」
「でも人手が…」
「仕方ないのじゃ…!」
 町の人が突進してきた!マニュア達を囲む。
「助けてください!」
「魔物に困っているんです!」
「人手が足りなくて…!」
 これはまんま第1章のパターンのようだ。
「お礼は10000Cでどうですか!?」
「い…っ!!」
 町の人の言葉に反応したのか、直後、どこからか行進曲のようなメロディーが流れてきた。
「いっちまんしぃ〜〜〜〜〜〜っ!?」
 ドッカ〜〜〜〜〜〜ンッ!!!!
 更に、どこかで噴火したような音が聞こえた。
 噴火した場所は、すぐに分かった。
「ま、まにゅあちゃん…?」
「ホワイト!?」
 マニュアの頭だった。
 その頭からは溶岩が流れ出ている。
「や・り・ま・すぅ〜〜〜〜っ!!!!」
「……マニュアちゃん、怖い…」