さようなら。さようなら。

 ――未だ、独り。





  Remain in Place U Stay





 あぁ、まだちゃんといてくれたんだね。懐かしいなぁ。

 そう聞こえないくらい小さく呟く。

 遠くから、君を見た。
 変わらない、あいかわらずの君。
 だけど――

 変わらないな……。

 まったく変わらない、進まない。でも、それでもいい。
 まだそこにいてくれるだけで、かまわない。
 時が止まったように――

 あ。あの人……。

 似ている人を見かけた。別人かな? もしかして、本人……?
 いや、考えてもしかたない。
 そっと見ているだけで、声をかけてみる勇気もないし。
 君だったら……まだ元気でいてくれたなら、それだけで嬉しい。

 ――消えた?

 もうずいぶん長かったもんね。そうか。お疲れ様。

 季節は巡って、時は進んで――止まっているように見える時も、本当は進んでいる。
 変わらずそこに取り残されていても、いつしか消えてしまうこともある。

 さみしい。

 おいていかないで。などと、都合のいいことは言わない。
 だって僕は、ずっと遠くから君たちのことを眺めていただけだから。

 それでも、僕は――

 僕は、ここでずっと待っている。
 静かな時をすごしながら。
 いつか誰かが見つけてくれる。そんな時を。


 独りきりでもかまわない。
 ここは僕だけの庭で、たまに誰かが顔を覗かせる。

 どうぞ、どうぞ。お近くへ。
「いらっしゃい」




 タイトルの英語は、なんというか、メチャクチャです。英語メチャクチャ。そこに残っている、あなたがたまにいてくれる。みたいな(感覚)
 きっとわからない内容でしょうけど、わからなくていいような内容です。
 たまに思うことを完全なるひとりごとで。
 ……小説じゃないよな、これ。
 追記。どうでもいいですが、チラシの裏の束内にあった「死にたがりの夜」をShort Storyに移動しました。いや、中途半端な短編ほかにもあるのに、それならやっぱりこれはあっちじゃないかといろいろ悩んだ結果です。
 まぁ、最近、あっちとこっちであまり差はない。


――――2015/05/29 川柳えむ